romiikko’s blog

心地よいドイツ生活を手に入れるために

チベット鉄道とラサ観光

さて、チベット鉄道の旅について

まずは自信満々いつも上から目線なツアコンの手違いで、

私たち家族とY田さんの4人で過ごすはずのコンパートメントに

Y田さんの代わりに中国人おじいさんが入ることに。

中国は色々融通きかないとこが多く、とにかく変更はできない。

彼も移動する気無し。

起きてる時は常に娘さんがコンパートメントにやってくる。

2段ベットだから下の段に座ってまったりお茶でも飲みながら車窓を眺めたいんですがね、父も爆睡してるし、中国人おじいさんは娘とまったりしてるし、

 

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「刑務所で寝るのはこんな感じか!」ってお父さん、それは大げさですがな

 

2階ベットに横になりながら母と

「あ〜2階に上がるのすんごい大変!、あ〜トイレ行くのすっごい面倒」

とか愚痴りながら、それでも色々話をしたりしてナントカ過ごしてました。

母が2階のベットに上がるには、私が下から思いっきり母の尻を持ち上げないと無理なほど高く設置されてるのよ、まじで。

 

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食堂車は見かけはしょぼいけど、出てくる料理は美味しかった!


日が落ちるまでは多分海抜が低かったのだろう、

夜中になるにつれて頭が割れるような頭痛が始まり、ほとんど寝れなくなってしまった。

ちょうど夜中あたりが世界最高所を走るとは聞いてたけど、標高5000mですってよ!

とにかく早く朝になってラサに到着してもらいたい、と願いながら横になってた。

朝食も食べれないし、トイレはくっさいし、頭痛いのは高山病だからなるべく水分取らないといけない、でもトイレ行くのやだ〜、でも頭痛い〜。。。このジレンマ!

深呼吸して酸素を少しでも取り入れなきゃ!

す〜は〜す〜は〜

なんて数時間やりながらラサに到着

到着してすぐ昼食だったけど食欲なんてわかない!

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楽しみにしてたチベット餃子「モモ」も食べれず



早く横になりたい、ベットに。。。

 

ホテルの部屋で横になるとすぐ、常駐のお医者さんがやってきて検査してくれた。

血中酸素濃度60%、血圧160/90 

普段は血圧上が90だよ。。。

はい、すぐ酸素吸入してください、もちろん点滴もね!

母にもとりあえず検査してもらったら?なんて言って

「え〜ちょっと頭痛いだけだけどね、検査は無料なんでしょ?」って気軽に検査してもらったら、私より血圧高いし!どんだけ我慢強いんだ、日本の老人は!


はい、酸素吸入&点滴して二人で1時間ほどベッドで爆睡しました。

後で聞いたらツアーの女性陣6名全員治療を受けたとのこと。

一番若い私と母だけかと思ってたけど、「ドイツから来てるしね、疲れてるでしょう」って皆様に慰めていただきましたが。。

夜のポタラ宮写真撮影と食事を私はパスし、母は頑張って行ってた。

どんだけ体力あるんだ?日本の老人は!

 

翌日はスッキリ元気!

 

このツアーの目玉である、ポタラ宮見学:歴代のダライ・ラマのお住まいと、

明治時代に日本人で初めてチベット訪れた河合慧海が修行したというセラ寺

チベット仏教の聖地ジョカン寺を無事に観光できました。

とにかくこの日がチベット旅行のメインと言っても過言ではなかったが、ツアーメンバーの女性2名と男性1名は高山病から復活できず、ホテルで待機となりました、残念。

 

ちょっと長話したり早歩きすると頭が重〜くなるので常に母と

す〜は〜す〜は〜深呼吸しながら、

一人はしゃいでベラベラ喋ってる父に

話しすぎ!ぶっ倒れるよ!」って交互に注意してました。

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母よ、酸素少ないのにマスクですか!芸能人並みの変装ですな

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ポタラ宮に登るのに「死んだ人もいる!」と脅され、息切れしながら無事辿り着く

 

この河合慧海のチベット紀、kindleで読んでるところ。

いや長いんだこれ、途中でほっぽらかしてますが

彼はまだチベット鎖国で外国人を入国させなかった時代に、チベット仏教の経典を手に入れるために壮絶な経験をしながら中国からチベット(今でいう)不法入国するという旅の記録です。

中国人だと言い張って難を逃れたり、スパイ容疑をかけれたり、虎に襲われそうになったり、雪山で遭難しそうになったり、川を渡るのに何度も流されそうになったり。。。仏教を知らなくても面白い!中国語は話せないがチベット語はかなり習得して、旅の途中のチベット人たちに説教をしてお布施をいただいたりしてね。病気の人を治療したり、偉いんだこの人!セラ寺でもかなりの地位まで上り詰めたらしいけど、イギリスのスパイではないかという容疑をかけられそうになって帰国したとか。。

 

そしてセラ寺では禅問答が公開されていて、若い子たちが一生懸命激論を戦わせているのが健気に見えて、思わず感動して涙が出てしまった。

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砂で書かれた曼荼羅。下絵もなし1週間ほどで消されちゃう

息子と歳が変わらない子たちが、仏門に入ることを決めて俗世からかけ離れた厳しい生活をしてるかと思うと、んもう、本当すごいと思う。。なんて感動している横で、禅問答の場面をスマホで撮影してる若い僧たち、

ん?スマホ、持っていいの?あんたたち?

あら、なに?いいスニーカー履いてんじゃない!

え?そんなに俗世から離れてないのかもね、意外に。。

ちょっぴり残念な瞬間だったなぁ。

石段に座る母に、「この座布団使ってください」とスマホの若い僧からご親切していただいたのに、一瞬「え?汚くな。。。」と躊躇する母を見逃しませんでした。

「やっぱり親切だね!お年寄りを大切にするんだね!遠慮なく座ったら?」と無理やり座らせてやりましたよ。

 

ジョカン寺では、チベット仏教の信者たちがはるばる遠くからやってくるという。

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カラフルで迫力あって、日本のお寺と全然違う!

中には3歩進んで五体投地3歩進んで五体投地を繰返しながら何ヶ月もかけてくる人もいるとか。

キリスト教ユダヤ教の聖地エルサレムみたいなところか。

ズ〜っと頭が重いので添乗員さんの説明をぼんやり聞いてしまう。

 

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建物の中は階段を登ったり降りたりで、ツアーの皆さんもぐったり! その横でミーハーにもお坊さんと写真を撮ってもらう私。

そうそう、おっちょこちょいY田さんは、ポタラ宮に向かう途中で人知れずぶっ倒れてたらしい。2メートルごとに並んでる中国思想万歳的なポスターを撮影してたら、我々が先に進んでるのに追いつこうと、なんと!走ったらしい!空気中の酸素濃度は低地の60%ってところで、走るのなんて厳禁なのに。。追いつけずに一人ぶっ倒れ、一人立ち上がり、目の上にたんこぶ作って青あざ。。よく追いついたよ、それもすごいけどさ。

そしてセラ寺でも坂を登り切って禅問答の場所にたどり着いた途端ぶっ倒れ、最後に夕食のレストランでも2階に上がった途端ぶっ倒れてた。。どんだけ頑張るんだY田さん!

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その日誕生日だったからね、Y田さん、おめでとう。

 

とりあえず、ここまで、あ〜話が尽きない。。