romiikko’s blog

心地よいドイツ生活を手に入れるために

ドイツの保護犬を迎えて1年

うちにラブラドール犬が来てそろそろ1年になる。

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上目遣い得意

名前はロッコ、オス、去勢済み、今年で3歳

私たちが住む街のTierheimという動物保護センターから譲り受けた。

前に飼っていたのもラブラドール犬で、その犬が2017年に病気で死んでからしばらくたってやはり犬が欲しいという家族の意見が一致し、保護センターのホームページをのぞいてみたら、たくさんの犬が「マイホームを探してる」状態だと書かれていて、いてもたってもいられなくなってしまった。

大型犬から小型犬、子犬もいれば猫や鳥も扱っていて、しかもそれぞれの動物の情報がかなり詳しく載っていて驚いた。

どんな生育状態で、性格はこんな感じで、お留守番はできる、車に乗れる、できれば単身の方に引き取ってもらいたい、子供がいなくて犬を飼ったことのある家がいい、などなど。本当にその犬の個性を理解していないと書けない内容だ。

保護センターを実際訪れてみると、まるで小さな動物園。

緑豊かな土地で散歩するには最高、周りは畑や送電施設だけだから、犬がどんなに騒ぎ立てようと騒音が気にならない立地なのがいい。実際訪問者が来る時間になると、少し離れた駐車場からも犬の鳴き声が響き渡っていた。

犬舎も4棟ほどあって、犬は2匹ずつ3畳半くらいの天井の高い檻に入れられていて窮屈感は一切ないし、床も綺麗にしてあるし、外に出れる犬舎もあったりして、犬の権利が守られているな〜と感心する、さすがドイツ!

まずはwebサイトを見て気になった犬を見てみたいと受付で伝える。

担当の女性が来てくれて、私たちの希望や家族構成、どんな生活スタイルか、庭があるのかを詳しくインタビューし、どの犬が合いそうか考えてくれた。

web上で息子が気に入った犬は、実際のところとても扱いずらいからとやんわり断られ、昔飼っていた犬と同じ犬種はどうかとロッコを紹介してもらい、担当の散歩ボランティア女性の連絡先を教えてもらう、というなんともまどろっこしい一筋縄ではいかない手続きを踏んだ。

そのボランティア女性が散歩に来る時間に合わせて私たちも保護センターに来なければならず、そしてまずは一緒にお散歩してみようということになり、もう一目でロッコに惚れてしまった!とにかく元気で人間が大好き、遊ぶの大好きな2歳犬。

初日を終えて2回目にロッコのいる犬舎に行ったら、もうロッコが我々を覚えていて大喜びしてくれたのが今でも忘れられないわ〜。

そこから2週間ほど、2日おきに一緒に散歩して相性を見て、私たちのどれだけこの犬が欲しいかアピールもしっかりしておいた。実は他にもロッコを引き取りたいというライバルがいたんだけど、その人たちが休暇でドイツを離れている間にせっせと点数稼ぎをした我々。

担当のボランティア女性はもうすでに4匹も引き取っているらしく、本当はロッコを引き取ってあげたいほど気に入っていて、「すごく優しくて人懐っこくていい子なの」というお墨付きもますますロッコを我が家に!の気分を盛り立ててくれましたよ。

この保護センターのすごいところは、きちんとした講習を受けて資格を取った散歩ボランティア制度となっていて、躾されていない犬を躾けてから手渡すことにしているというところ。

何十匹もいる犬たちも、毎日担当のボランティアがやってきて1日1度は散歩してあげている。雨の日だろうと寒い日だろうと、毎日保護センターに来る人たちには本当に頭がさがる思い。

犬たちは必ず予防接種を受け、去勢もされてしつけもされているわけだから、相性が合えばすぐに引き取ってもらえるんだけど、Webサイトに載っていない大型犬たちもたくさんいて、大型犬は引き取り希望が少ないらしい、そういった犬たちが寂しげな目でこちらを見ている姿も切なかったな〜。

引き取るに当たって驚いたのは、保護センターの人が我が家を見にきたこと。

きちんと犬が過ごせる状態なのかどうかを実地見学して判断されるのは、「やりすぎではない?」と思うこともあったけど、やっぱりうちでは無理です、と言って犬を引き戻される確率が低くなるよう、精一杯のことをしてあげようというシステムなんだな。

引き取る際には、その犬にかけた費用と上限下限のない寄付金をお支払いすることになっていて、書類好きなドイツらしい細々とした決まりが書かれた契約書にサインした。

引き取って1年は書類上まだ保護センターの所有ということだから、この11月でようやく正式に我が家の犬になるわけだ。

歩いて30分のところにある保護センター。散歩時間になると、センターの犬を連れた人を多く見かける。中には人間不信や犬不信になった犬たちもいたりして、こちらの姿を見ると立ち止まってしまったり吠えてしまったり、まだまだ引き取り可能でない犬が多い。

年に何度かセンターを開放して、近所の人や興味のある人たちに寄付を募ったり犬を紹介したりしているのも職員やボランティアの人の努力だなと思う。

ロッコはよっぽどいい思い出あるのか、センター近くを歩く人たちを見かけると大喜びだ。

犬にも個性があり、生きる権利があって、幸せになってほしい。

ブリーターやペットショップドイツには犬や猫を売るペットショップはないが、で犬を手に入れることも選択肢の一つではあるけど、可愛がってくれるマイホームを切望する動物たちがいること、そのお手伝いを今後もしていけたらいいなと思う。

 

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体重40キロ、かなり大きくてまだまだ力が強い〜