ドイツから日本の親を想うとき
日本を離れてはや20年、日本帰国は毎回楽しみで、
特に母や妹や兄家族の顔を見るのが何よりの楽しみ。あ、父もね
今更日本で住みたいとは思わないけど、
唯一ふっと考えるのは、
母の老後に寄り添ってあげたいなということ。
父が先に死ぬという不確かな前提で考えてるんだけど。
中国チベットの旅行の滞在は常に母と二人部屋、
その時にチョロチョロ老後についての話題になった。
心強かったのは
「私長生きするって占いの先生に言われてるから安心よ」
って言葉。
私以外の家族も多分そう思ってるだろう。
でも父もタフだからな〜
チベット旅行で高山病になって倒れたのは私のみで
父も母もピンピンしてたし。
まあ多少息苦しさはあったようだけど
母自身、父が先に死んで自分が残るという予定でいるみたい。
その際に今住んでるマンションを売り払ってホームに入ることも視野に入れてるという言葉がふっと漏れて、それは大反対しておいた。
だって、ドイツにもたくさん一人暮らし老人はいるのよ、
たとえ子供達が離れて暮らしていようと、まず同居はあり得ない。
体が動かなくなってようやく施設などに越す人の方が多い。
それまでは、マイペースで一人暮らしをする老人の割合が高いのがドイツ。
母の場合は近くに兄家族もいるし、でも同居なんて面倒だから、
そしてホームもなんだかんだ人間関係が複雑だったり、
色々な時間割ができていて自分の好きなようにできないらしいのよね、
と母が言う
わかってるのね
そだよ、体が動くうちは一人暮らし満喫しなよ〜と勧める私。
私も時々一人暮らししたくなる時あるもん
一人暮らしする母のマンションに
私が年に3分の1くらいドイツから戻ってきてあげればいいじゃない
そのためには今からドイツと日本を往復する旅費を貯めておかなければならないし、
ドイツにいても日本にいてもできる仕事を身につけておかなければならいなと、
今後の人生後半戦の目標が定まった気がする。
昨日、母から電話があった。
チベットで医者にかかった際の保険についてかけてきたんだけど、
父が泊まりで出張に行ってた時に一人で映画を見てきたらしい。
「三谷幸喜はお父さん嫌いだから、一人で行ってケラケラ笑ってきたわ」
それを聞いて、無性にその場に居たかったなと思った。
母の隣で一緒に笑いたかった。