チベット番外編
ラサ観光を終えた日、体調いいじゃんってことで、鉄道泊の汚れを一気に落としたいと思った私はシャワー浴びて髪の毛を洗い、ん〜さっぱり、きちんとドライヤーで髪の毛を乾かし、「お母さんも入ったら〜」なんてふんふん上機嫌で、旅の日記を書き始めました。
すると、ぐあんぐあん頭が痛くなってくるじゃありませんか。
やば!これ!高山病ぶり返しか?
チベットの人たちはお風呂に入る習慣がないらしいねなんて話をしてたけど、それもそのはず。すんごい体に負担がかかるらしい。
シャワーだって同じ。
下を向いて物を書くことも血圧を上げることになるらしい。
んもう、調子に乗ったわ私、ほんと、この夜も頭痛がひどくて眠れない夜を過ごしました。
母は低地に戻るまで絶対シャワー浴びないって決めてたみたい、裏切りモノーー
朝になってすぐお医者さんを呼んでもらって点滴&酸素吸入
実はこの治療1回に現金4万円かかりました。もちろん保険かけてたから戻ってくるはずだけど。
この日の観光は断念してホテル待機になってしまった。
でも、ラサ観光のメインは昨日で十分だし、この日はまたお寺巡りだからっていうんでかなり諦めがついた。
昨日3回ぶっ倒れたY田さんも大事をとってホテル待機。
中国人添乗員のカクさんが残ってくれることになりました。
昼前までベットに横になってたけど、あれ?なんか動けるし元気じゃん私。
ということで、カクさんとY田さんとちょっと街中に出てみようということになり、バスに乗ってポタラ宮まで行きました。
ツアーバスに乗って移動するんじゃなくて、その街の人たちが普通に生活する中をのぞいてみたかった!
ポタラ宮前の広場でいろんな角度で写真を撮ってみたり、
フードコートみたいなところでご飯を食べてみたり、
ショッピングセンターでフェイクブランドのバックをのぞいてみたり
「カクさん、私すごく楽しい!美味しい!本当にありがとう!」って何度言ったか。
「私の奥さんと同じですね〜、美味しいもの食べると嬉しそうですね〜、買い物すると幸せそうですね〜」っていい人だったわ、カクさん、感謝です。
フードコートでは、隣に座ってた若い男の子たちがスマホの翻訳アプリを使って
「あなたたちは日本人ですか?」「中国は初めてですか?」って見せてきた。
ジェスチャーと英語で返すしかないけど、
「Yes, Yes, I love chinese food very much!!」
って伝えたら嬉しそうにしてた。
彼らが立ち去るとき、またスマホを見せてきて、
「この先の中国の旅行と食事を楽しんでください、中国にまたきてください」って。
感動でしょ、中国人、いい人でしょ。
体はきつかったけど、気持ちは暖かくなる経験でした。
あ、バスの中でも若い男の子が、私を見るなり席を立って「ここに座って!」ってジェスチャーで席を譲ってくれた、ありがとう!!!
そこまで私青白かったんだろうか。。
政治的な状況や、ビジネスやら、経済やら、中国はとても一括りに理解できる国ではないけど、日本を旅行するドイツ人たちが口を揃えて「日本人すごく親切!」っていうのと同じく、私も「中国人すごく親切!」と言いたいよ。
どの国にもいい人もいれば悪い人もいる、親切だったり不親切だったり、だからステレオタイプに他国の人を批判するのは危険だと思う。
日本語ペラペラで日本の事情をよく知る添乗員のカクさんと政治の話になることがあったけど、彼は自国をとても肯定的にみている。それで幸せそうだ。
だから、他国の人間がそれを批判するのは場違いではないかな、と思う。
余計なお世話だよ。
「今日まで30年間、国内で大きな争いごとがなかったこと、これがとても大切、私たちにとって大切なのはまず平和なんです!」って力強く強調してたカクさんを見ると、あれだけの人口を抱えながら多数の民族の寄り合いである中国に混乱なく政治を行っていくことは、今のやり方が一番なのかもしれない、と私なりに納得した。
「人権、人権、って他国は批判するけど、こんなにたくさんの人間が住んでる国で人権を第一に考えてたら権利だけ主張する人だらけで義務を考えない人ばかりでダメになる、そこまで中国は教育されていないんです」という言葉も印象的だった。
彼の話で個人的にとっても衝撃を受けたのは、
「ヨーロッパね。。。1回行けばいいところですよ。飯は不味いし、景色も似たり寄ったりだし。休暇を過ごすなら中国の南の地方へ行くか、日本ですね」
ええ??ヨーロッパの観光都市は、中国人のツアー客でいっぱいですよ!
でも、確かに、あれだけの人口が一生に1回ヨーロッパ旅行したって、この先まだまだヨーロッパは中国人観光客で賑わうだろね。
それに、「飯がまずい」わかる気がするよ。
日本のご飯が一番美味しいよ、その次中華ね